iOS4の顔文字入力インターフェースは頭がよい。

もう試している人は知っていることだと思うが、iOS4になってから顔文字が入力しやすくなった。

通常のテンキー表示のとき、これまで小文字や濁点など用のボタンがあった場所に、「^_^」という古典的な絵文字のマークをあしらったボタンが表示されるようになった。

これで顔文字が入力しやすくなるのは当たり前だが、じゃあ今までの「ぁぃぅぇぉ」や「がぎぐ」「ぱぴぷ」の入力はどうするのかというと、実はやり方は何も変わらない。たとえば「が」と入力したい場合はまず「か」を入力するわけだが、ここで、「^_^」だったボタンが、従来の小文字や濁点用のボタンに変わる。つまりこれまでの手馴れた操作感は何も損なわれない。

小さな変更ではあるが、この着想を得て実装→リリースまで持っていくには以下の4点をクリアしなければいけないという点で、決して難易度の低いものではない。

  1. 何か入力をはじめる前の時点で「小文字」や「濁点」ボタンは不要じゃね?と気づくこと
  2. 何か入力をはじめた後の時点で「^_^」は(そんなに)要らなくね?と気づくこと
  3. 小文字や濁点入力ボタンの存在について「事前に」「明示的に」見せておかなければならない・・・などという過剰コンプライアンスを、会社の法務部やユーザビリティ改善WGやCSR推進室や社長や部長あたりが主張したりしないこと
  4. 物理ボタンを持たないデバイスであること

日本の企業だと「3」あたりでつまずきそうだ。