ソフトバンク孫正義氏のスピーチによると300年後の平均寿命は200歳になっているということだが・・・

これを「自分ごと」として捉えるには少々スケールが大きすぎる(といって今から書くことは逆に、せっかくの孫さんのスピーチを矮小化しすぎなわけですが)。

300年後に200歳というのを、もう少し現実的かつパーソナルなところにまで落とし込んで考えてみると、我々(ロスジェネ世代)がおじいちゃんおばあちゃんになるころの平均寿命は100歳・・・そのくらいのことは十分に想定内のこととして人生を考えておく必要がありそうだ。

昨年あたりから資産形成というのを遅ればせながら考え始めて以来、ウェブや本などでいろいろな情報に接してきたが、それらのほとんどは、今現在の平均寿命(や平均余命)をベースに老後資金を考えており、どうも違和感を感じていた。

典型的なのは以下のような感じである。

老夫婦二人が普通に生活するために必要な金額は年間300万、リタイアが60歳として、60歳時点の日本人の平均余命は27年だから87歳まで生きる。つまり300万×28年で8400万円の老後資金が必要。

・・・どう考えたって、87歳などというのは甘く見積もりすぎだろうと思うのだ。

一般に長生きは良いこととされているが、資産形成に話を限ると「長生き」は「リスク」ということになっており、長生きリスクをどうするかというのがイコール老後資金をどうするかということになる。なので自分が何歳まで生きるかをまず想定した上で資産形成の目標を設定していくわけだが、どの情報に当たってもたいていは85歳とか87歳、よくて90歳あたりが想定されており、100歳なんていうのは見かけない。

じゃあ私も素直に87歳とかを想定しておけばいいのかとも思ったりもしたが、私にはどうしてもそれが甘すぎるように思え、とりあえず今のところは100歳まで生きることを前提に計画を立てている。この100歳という数字も実は、上に挙げたような様々な情報源に足を引っ張られた上での(?)100歳であり、平均が100歳だとしたら、実際にはもう少し上に設定しても良いくらいだと考えている。

これを嫁をはじめ人に話すと大抵は笑われるか、ふーんで終わったりして多少自信が揺らいでいたのだが、そんなところに孫さんの「10年で3.5歳寿命がのびている」「300年後は200歳」というのを聞いて、なるほどその辺りから入っていけば、信じる信じないは別として、もう少しマシな議論ができそうだなと思った。

孫さんのスピーチ

ちなみに孫さんの話は4月頃のスピーチもそうだったけど、とても面白い。本来のスピーチはもっとスケールも大きく示唆に富むものだ。

●4月のスピーチの内容(抜粋)
http://d.hatena.ne.jp/Chikirin/20100403

●2010年6月25日のソフトバンク新30年ビジョンにおけるスピーチ(動画)
http://www3.stream.co.jp/www11/softbank/ja/press/20100625/index.html

オススメです!