新年の目標とiPhone、iPadネタを少々。

せっかく1年前に2010年の目標をたててみたので、その達成度と2011年の新たな目標について書いてみます。相変わらず長いですが「長い」と言われると傷つくので思うだけにしておいてください。

昨年の目標1「もうちょっとアウトプットを増やす」

50点。ブログエントリは前半(6月末)で34本だったのが後半6ヶ月では9本。ツイッター経由でのアクセスが目に見えて増えてきたりなど、ならではの現象も。今年も50本程度を目標にボチボチやっていきます。
もう一つ、今年半ばの途中経過でかかげたことに、もっと「読まれる」ブログにしたいというのがあった。これについてもまだまだだが、記事本数が、4分の1になったにもかかわらず、ブクマは倍増するなどいい兆候も。まぁ、ブクマは増える時には10倍、20倍という単位で増えていくものなんだろうけど。というわけで今年はブクマ10倍で1000ブクマを目指します。あとFacebookちゃんと使う。

昨年の目標2「iPhoneアプリ

リリースできなかったので0点。これがもっともイタい。今年も目標変わらず。今はデザインも開発もひとりでやってます。とても楽しいです。が、iPhoneに限らず、iPadアプリの企画もたくさんあってそれを実現するにはひとりでは足りません!なので今年は、私の企画、デザインを一緒に実装してくれるプログラマーやデザインのサポートをしていただける方を募集するようなこともしていきたい。その際はしかるべき告知を行うつもりですが、それ以前でも、もし私のブログやツイッターを見ていて、こいつ面白そうだなと思ったら、ツイッター@neriu)かメール(neriuあっとme.com)で気軽に声をかけてください。

昨年の目標3「タブレットを買う」

今見ると実につまらない目標だが、目標をたてた1年前はまだiPadの発表前であった。そのときの記事を引用してみる。

出たら買う。iPhoneMacとうまく連携してくれるならApple製じゃなくても買う。ケータイとPCの間にあるモノにすごく興味があります。
http://d.hatena.ne.jp/neriu/20091121/p1
前も書いたけど、タブレット用アプリの作法はまたケータイともPCとも違ったものになると思われ。しっかりキャッチアップしましょう。

「ケータイとPCの間にあるモノ」は結果としてiPadとして世に出たわけだが、このカテゴリのデバイスが今後数十年の日常生活の一端を担うだろうという思いを、一層強くした(もう一端は言うまでもなく携帯)。
もう少し書くと、人間の可処分時間が1日24時間と決まっている以上、新しいメディアは既存メディアを置き換えるような形でしか存在しえない。ケータイもPCも、既存メディア(TV、新聞、雑誌、本、CD等)の一部を切り取ったけれども、いかんせん携帯は小さすぎるし、PCは大きすぎる。だからダメという意味ではなく、単に役割が違うということなのだが、タブレットはこの役割という点において、既存メディアを置き換えるものとなりうる。2010年はそのことを具体的な形で確信できた年だった。
新聞、雑誌、本、CDはまるごとiPadに内包できるし、TVもブロードキャストが減り、オンデマンドやPPVが増えるのであればネットでよくね?となる。iPadの画面じゃ小さいというのならAirPlayで飛ばせばよい(そう、AirPlayは本当に画期的)。
今の半分の重さになって、紙のように持ちやすくなる必要はある。また、特に日本ではiBookStoreが立ち上がっていないという問題もある。前者は時間がかかるだろうが、いずれにしても時間の問題だ。近い将来それを実現するのがたとえiPadではなくとも「ケータイとPCの間にあるモノ」が重要であることにはかわりはない。もちろん個人的にはiPadとかiPaper(?)がそうなって欲しい。

昨年の目標4「資産運用をはじめる」

ちゃんと始めて軌道にのせたという意味で100点。そこまでに至るプロセスも銀行や証券会社の営業トークに惑わされること無く(そもそも話を聞いてないが)、自分なりにネットや本などで調べて納得した形をとれた。本当に今はネット上に質の高い情報が多くて便利な世の中だ。
途中経過のエントリーでも書いたように、インデックス投信とETFに投資用資金の大半をつぎこんでいる。基本、自動積立で放ったらかし。運用としては個人型401Kの枠をフル活用しつつ、月々の剰余金の一定額を積立投資に使っている。
アセットアロケーション(とかっこつけて言うほど厳密に管理していない)は、年末時点で先進国株式30%、同債券23%、新興国株式37%、同債券5%、その他5%。国内株に関してはやはり長期的は「無し」かなと。あるとすればインデックスではなく海外市場に積極的な個別銘柄だけど、調べるのが面倒で手を出してない。
新興国に関しては特にASEAN諸国に注目している。ただしこれらに効率的に投資できるインデックスファンドがなく、高い買付手数料と信託報酬を顧みず、積み立てている状況だ。もう少し全体での割合が増えて来るころには低コストファンドが出て来てることを期待したい。「高コスト」×「アクティブファンド」のコンボはインデックス投資家には最も忌み嫌われるところだが、今はそれでも敢えて投資するだけの価値があるかなといったところだ。

その他、広義の資産運用としては、生命保険の見直し(この記事の後半参照)をしたり、嫁任せだった家計簿を自分でつけ始めたりなど。嫁はそういうのが嫌いだし、私はいざやってみたら意外と楽しかったりして、お互いにとってよい結果となった(家計簿ネタでもいつかエントリを書きたい)。最大のメリットは「思いっきりお金を使えるようになる」ということ。自分が財布を握るのであんなことやこんなことに遣いたい放題!という意味ではないよ。

ちなみに資産運用を開始してからの最大の後悔は「もっと早くからやっておけばよかった」ということ。結婚当初はもちろん、社会人デビュー、いや学生時代からやってちょうどよいくらいだ。お金のことを考えるのは人生設計を考えることに繋がるし、投資することにより社会への興味関心が増す。同じニュースに接しても受け止め方が変わる。貯めることを考えるのは使い方を考えることに繋がるし、お金の使い方には人柄が現れる。目先のことに囚われすぎないということにさえ注意すれば、良いことづくめだ。今、私には7歳と4歳の子供がいるが、できるだけ早いタイミングである程度まとまったお金を渡して運用させてみるということを大真面目に検討している。早ければ小学校高学年、遅くとも大学入学時までのどこかで。その際には次の言葉を忘れずに伝えたい。

富める人がその富をどんなに自慢していたとしても、彼がその富をどのように使うかがわかるまで彼を褒めてはならない(ソクラテス

昨年の目標5「英語」

50点。十数年ぶりに英語の勉強をして、初めてTOEICテストも受けてみた。5月末で630点だったので今年の目標は650点としたい。ずいぶん低い目標だが、630が自分的にはでき過ぎだったのでそれでよいのだ。本当は年末か年明け最初のTOEICテストを受けたかったが、気がついたら申し込み終了してた。

昨年の目標6「ダイエット」

0点。減るどころか増えた。昨日、家族の前で10kg減を宣言させられた。2年連続で目標未達成は子供の教育上アレなので撤回したいのだが、時すでに遅しだろうか?なにか自分の預かり知らぬところで歯車がまわり始めており、不穏な新年の幕明けなのだ。

昨年の目標7「地元(地方都市)での生き方を考える。という目標について」

私自身の意思と関係なく、地元に戻らないといけない状況が来たらどうするか?そういうことをそろそろ想定にいれておかないといけない年になった。またそれとは別に、農業人口が減り(一次産業の消滅)、地方都市は大店法改正以降継続して商店街衰退に晒されるという事態はひとつの社会事象として見ても興味深い。

今は郊外型大型店舗と綺麗に整備された道路に生活を支えられているが、若者が東京に出ていき、少子化がさらに進み、工場が順当に潰れて行くと(二次産業の消滅)、大手資本(まぁ、イオン)は容赦なく撤退する(三次産業の消滅)。結果、全ての産業が消滅して、更なる人口流出が進む。
しかしながら国に守られた地方の農家や元農家は立派な家を立てて意外と老後安泰だったりして、仕事がないと焦る若者とは温度差があり足並みが揃わない。
上のことは少なくとも私の地元(静岡県富士市)における最悪ケースとして書いたつもりだが、じゃあそれよりも多少ましな未来はどんなかというと思いつかない。おそらく有力な観光産業を持たない地方はどこも似たり寄ったりで、そのような事情が「B級グルメゆるキャラで町おこし!」に繋がっている。

いちおう昨年のテーマでもあったので、以下に現時点におけるいちおうの結論を出しておく。もちろん引き続き心にとどめておくことではある。

地方で生活していくための仕事候補たち

ここまでを所与の事実として今後数十年の生活を考えるならば、基本的には地元に依拠した仕事と言うのは想定しづらい。また、第一次産業第二次産業は、単位当たりのコストが安い国には敵わないため、ならばサービス業でと言うことになる。

「地方に居ながらにして地方に依存しないサービス業」

これが、有力な観光資源やグローバルで通用する産業を持たない地方(すなわちほとんどの日本の地方)でも食いっぱぐれないための基本的な戦略になる。企業レベルだと、そして私の想像力の範囲だとこれはなかなか難問だ。というより思いつかない。個人から中小企業レベルならばいくつかはありそうだ。

  • 遠くからでもはるばる来てくれるようなブランド力のある料理屋
  • 遠くからでもはるばる来てくれるようなブランド力のある趣味関連のショップ
  • Amazon楽天が手を出さないニッチなネットショップ
  • SalesForceGMOグループなどが手を出さないニッチなASP事業
  • 文筆業やソフトウェアエンジニア、Web系のクリエイターなど、ネットで完結できるフリーランス稼業(但し東京近辺にいたほうが有利)
  • 公務員

その土地に大きな雇用を産み出すものではないが、個人・中小企業レベルであれば十分に見込みがありそうだ。

もしどうしても、地方特有のニーズに応えて生活したいということであれば・・・

  • NPO社会起業家(?)
  • 老人介護、ヘルパー(激戦区だがこれもまだまだ細分化していくとできることはあるかも?!)
  • なんでも屋(上に少し近いがもっと広く家電の配線からパソコン指導から鉢植えの移動、布団干しまで何でもやる。そのついでに企業から商材を預かって営業代行をする。またなんでも屋を通して地元民の話を吸い上げ、さらなる有望事業を探る。以上3段構えのなんでも屋

他にも、失業率先進国の欧米の事例などを見ていくとヒントはまだまだあるかもしれない。もっとも私自身が現実的に考えるならば、やはりネットを使った何かになるだろう。


というわけで、今年も忙しい一年になりそうですが、あんまり遠くを見過ぎるのもほどほどにして、基本的には足元を見て、ひとつひとつ着実に歩んでいく所存であります。Think Globally, Act Locally というのは誰の言葉か知らないが、好きな言葉です。この精神でいきたいと思います。

それでは本年もよろしくおねがいいたします。