インターンについてメモ。

アメリカの就活
http://rionaoki.net/2010/02/3286

なるほどと思った。

フルタイムがなければキャリアに役立つようなパートタイムを探す。単純労働のバイト学生は比較的少なく、ペイが少なくても経験を優先(単純労働をしているのは一生単純労働な層)。インターンも活発。

・・・だそうです。

今の日本だと、

  1. 新卒での就活に失敗
  2. とりあえず食いつなぐために単純労働のバイトに従事
  3. 本当にやりたいことの経験がつめない
  4. 既卒市場にトライしても相手にされない(そもそもそういう市場が狭い)
  5. 2に戻る

・・・みたいな悪循環。
それだったら超格安や無給でもいいから、やりたい仕事のインターンに就いて経験を積みたいという学生や既卒は多そう。生活費については親のスネをかじったっていいだろう。抵抗ある若い人も多いだろうけど、そもそも親世代は比較的金銭的にゆとりがある世代だし、それは親の努力はもちろんあれど、基本的には経済成長過程にあった日本社会のおかげなのだ。そもそも年金という世代間扶養のかたちで、親世代を将来養うことになるのだし、親子でお互い支え合っていると考えれば何も遠慮することはない。あと、生活費の捻出という意味では、日本でもルームシェアがさらに一般的になってくると思われる。

受け入れ側の企業としても人件費を削減しつつ、将来の社員候補や場合によってお得意先候補を発掘できるのでメリットは大きい。ただし、体の良いただ働き程度にインターンを扱い、有用なキャリアを積ませないような会社もたくさんあるだろうから、その辺の見極めは求職者にとっては死活問題となりそうだけど。その辺アメリカの事情はどうなんだろうと思った。

とにかく今の日本だと、有能な若い人たちがいろいろ諦めざるをえない状況で、社会的にも大きな損失だ。私のときも就職氷河期と言われていたけど、見聞きする限りでは今のほうがひどい。報酬の多寡はひとまずおいておいて、ひとまず働き口の間口を広くとるというインターン制度は、既に正社員になっている人にとっては、インターンとの競争にさらされるという意味で大変ではあるけど(あ、だから終身雇用前提の日本ではなかなか普及しないのか。。。)、日本全体としてみれば、雇用問題の解決策のひとつになりうる。

雇用問題に限らず、今の日本と似た状況を数十年前に体験している欧米の事情はいろいろと参考になることが多いと思われます。